【リハビリコラム】誰にでも過ちはあるから…

いきなりですが、この下の図の上下の線の長さは、
どちらの方が長く見えますか?

多くの方が、下の方が長く見えると思います。
でもこの線は両方とも同じ長さなのです。

これは“ミュラーリヤー錯視”といって、
目の錯覚を感じる典型例です。

今回も、前回に引き続き
医療事故や介護事故を防ぐために、
高齢者のリハビリや介護を行う上でも
大切にしなければいけない概念である
“セーフティマネジメント”について考えてみましょう。

『To err is human. 』という言葉があります。

これは日本語では
『だれにも過ちはあるもの。』という意味で、
人間は思い込みや勘違いなどをするため、
高齢者のケアをおこなううえで
大変重要なキーワードとなります。

では、前回お伝えしたように、具体的な事例として、
当法人グループに属する、ある介護施設の
アクシデント報告書を例にお話させていただきます。

Case.1 フロアで車いすから転倒

フロアで入居者が転倒することは
どこの施設でもあることだと思います。
ここでのポイントとしては、
「なぜ入居者は立ち上がるのか?」という点です。

それには以下の理由が考えられます。

  • 座り心地が悪い
  • トイレに行きたい
  • 周囲の人が気になる
  • うるさい
  • 家に帰りたい
  • 寒い
  • 暑い
  • 長い間座りっぱなし
  • 話し相手がいない
  • やることがない ……etc

入居者様が動く背景には必ず理由があります。
まずはその理由を追及して、
それぞれに対してより具体的な対策を講ずることが
大切になります。

また、普段からの思い込みが事故につながっているため、
思い込みをなくすことも大事なポイントになるかと思います。

Case.2 自力移乗時車いすにぶつけて損傷

入居者様が動作時に車いすやベッド等に身体をぶつけて
ケガをすることも日常よく見られることかと思います。
この場合のポイントとしては、
自力移動した時ぶつけることは防ぎきれないが、
介護スタッフの見守り下であれば
職員の責任になるということです。

対策の鉄則としては
「ぶつけるところはモノもカラダも覆う」
ということです。
介護現場には意外と
ぶつけるとケガをする突起部や金属部等が多いため、
常時注意喚起することにあわせて、
必要であればぶつけた時に傷にならないよう
覆うことも大切な対策です。
例えば、靴下は膝までくる長めのものを履く、
ベッドのフレームをクッション素材で覆う等です。
また、ベッドから車いすへの移乗介助時は、
車いすのフットサポート部分が取り外せるものであれば、
外してから移乗介助する等の対策も大切です。

ひと手間かければ
アクシデント発生のリスクも下がると思います。

Case.3 居室内での転倒

居室内での転倒対策は介護スタッフのみなさんも
一番苦労されていることだと思います。
この場合のポイントを以下の2点に絞って考えました。

① 居室内転倒対策は環境設定が基本

ベッド・テレビ台・タンス・洗面台・トイレ等の配置、
つかまるところがあるか、履物が適切であるか、
床が滑らないようになっていないか、
適切な福祉用具を使用しているか、等
入居者にとって適切な環境設定となっているかが重要です。
センサーマットは行動観察として
一定期間は使用することも可能ですが、
使い方によっては『身体抑制』になる可能性もありますので
注意が必要です。

② 居室内転倒は防ぎきれない

上記環境設定を行ったとしても、
居室内にて入居者様が転倒しないということはありません。
私たちも生活していく上で、
何回かは転んだり、転びそうになったりすることは
あるかと思います。入居者様にとっても同じことです。
そのため、普段から転倒のリスクを
ご本人様やご家族様に理解していただくことも
大切なことであると思います。

ここで“移乗介助100%の法則”を考えてみました。

自立支援の観点から、移乗介助の時に
適切な介助量を提供することが
大切であるということです。
介助量が多すぎても少なすぎても
事故につながる可能性があるということです。

これは生活リハビリにおいても
大切な考え方であると思います。
入居者様の持つ力を日々の動作に反映させることが
身体機能を維持し、事故防止対策にもつながります。

さて、もう一度この図をみて
どちらが長いか考えてみましょう。

答えは、両方同じ長さではなく、
下の方が長くなっています。

同じ長さだと思ってしまった人が
もしかしているかもしれません。
人間の目は周囲の状況に惑わされやすいものです。

“だれにも過ちはあるもの”ということを忘れず、
日ごろのケアに努めていきたいものです。

“Great pains but all in vain.(骨折り損の草臥れ儲け)”
ということわざがあります。

介護に携わる方々の日々の頑張りが
アクシデントにより、
入居者様にとって不利益にならないよう、
Safety managementを強化し、
事故のない環境をめざしましょう!!

三保の森クリニック メディカルブログ

【CL】血管のケア③ ~健診部~

弾力のあるしなるような血管は体の隅々まで血液を送り
細胞を活性化させ健康な体を維持していくのにとても重要です。

健康な血管をこれから作って行く為にのポイントを
何回かに分けて、こちらのブログにて
ご紹介していきたいと思います。
血管(イメージ)

前回のブログでお話しした7つの項目について、
順に細かく説明します。

ちなみに、その7つの項目とはこちらになります。

  • ① 適正なエネルギーを
  • ② 肉類のおかずより魚介類や大豆製品のおかずを
  • ③ 調理法に一工夫
  • ④ 食物繊維を毎食しっかりと
  • ⑤ アルコール、甘いものは控えて
  • ⑥ 運動は習慣的に無理なく継続しましょう
  • ⑦ 番外編 「食事性コレステロール もう気にしなくていい?」

今回は『② 肉類のおかずより魚介類や大豆製品のおかずを』
の項目について、お話ししたいと思います。
魚介類や大豆製品(イメージ)

LDLコレステロールや中性脂肪を下げるためには
摂取する脂肪の質が重要です。

油を構成している脂肪酸には下の図のように、
飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸があります。
脂肪酸の種類
(※ 図をクリックすると大きく見ることができます。)

飽和脂肪酸はLDL(悪玉)コレステロールを増やし
多価不飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸は
血液中のLDLコレステロールを下げる働きがあります。

さらに多価不飽和脂肪酸であるn-3系の脂肪酸(青魚油、えごま油)は

  • 中性脂肪を低下させる
  • 不整脈の発症を予防する
  • 血栓を予防する

などの効果もあります。

つまり、肉や乳製品などの動物性の脂を控え
青魚の脂やえごま油、オリーブ油等を始めとした
植物性の油を摂取することが
血管の健康を守る上で効果的であるということになります。

また、大豆は不飽和脂肪酸が多く含まれており
LDLコレステロールを減らす働きがあります。
ビタミン・ミネラルが豊富なので
LDLコレステロールが高い人が動物性食品を控えたい場合に
低カロリーな植物性タンパク質源として
最適な食品であるといえます。
大豆製品(イメージ)

肉の脂肪には飽和脂肪酸が多く含まれていますが
良質なタンパク質でもあるので
出来るだけ脂肪の少ないモモ肉やヒレ肉などの
赤身の部位を選ぶことが大切です。
鶏肉(イメージ)

次回は『③ 調理法に一工夫』の項目の中から
「控えたい脂質」について、お話ししたいと思います。


過去の『メディカルブログ』の記事は、こちらからまとめてご覧いただけます。
(※ 別画面にて、三保の森クリニックのサイト内ページが開きます。)

盆踊りの輪

【茂原】第17回 しょうじゅ祭開催!

前回のブログでもお伝えしましたが、
平成29年9月16日(土)、
第17回しょうじゅ祭を開催致しました。

今回はその時の様子をお伝えしようと思います。

お祭り開催日の次の日である17日が
『台風の特異日』と言われている様に、
今年も台風(18号)はやって来ましたが、
『テルテル坊主』が効いたのか、
はたまた私達の願いが届いたのか、
幸いにもしょうじゅの里茂原の来設者様に
影響はありませんでした。 

そしてお祭りの始まる直前、
利用者様の無邪気なその笑顔から
開始を待ち望むワクワクする高揚感が
伝わってきます。
ワクワクの気持ちが伝わる

施設長より開催についての御礼と
開催の宣言があって、いよいよお祭りスタート。
施設長の挨拶

今年のしょうじゅ祭、最初の演目は
『男声合唱団ネガ―ト・ソーレ』様による
コンサートです。
男声合唱団ネガ―ト・ソーレ様

東金市を中心に福祉施設や病院で
合唱による慰問活動をされています。
『ネガ―ト・ソーレ』様は低音域の充実が素晴らしく、
重厚で迫力のある合唱を
この日も聞かせて下さいました。

自然と利用者様も手で膝を叩いて拍子をとったり、
つま先でリズムをとったりして
楽しそうに、一緒に歌っていらっしゃいました。
歌声にノリノリで

休憩をはさんで、次の演目です。
ステージに立ったのは『平成会』様。
先程の重厚な合唱とは打って変わって、
日本の伝統美を表現する日舞や
日本の心を歌う演歌等を
披露して下さいました。
平成会様

来設者様の中にはカメラを向けて写真を撮る方や、
立ち上がって良く見える位置まで
移動される方もいらして、
『平成会』様の人気と完成度の高さが頷けました。

流麗な演技に見とれていると、
あっという間に最後の演目になってしまいました。
ここで、平成会様から嬉しいお言葉が。

「お名残り惜しいですが、
最後はご一緒に盆踊りを楽しみましょう!」

ボランティアの皆様、利用者様、職員が一つの輪になって
『炭鉱節』や『茂原音頭』を踊りました。
盆踊りの輪
前回のブログでもお伝えしました
『盆踊りの練習成果』は、
この時にいかんなく発揮されました。

待望の昼食タイムとなりました。

こちらのテーブルの男性陣は
初めての『しょうじゅ祭』です。
待望のお昼タイムスタート
ボランティアの方々や職員が
早朝から精魂込めて作りあげたご馳走に
目を丸くされていらっしゃいました。

こちらの利用者様も、今朝の来設時に
「何年も(しょうじゅの里茂原に)来ているけど、
初めてお祭りに来たんだよ。」
と教えて下さいました。

お祭りもたけなわとなった時、
「楽しんでますか?」
とお伺いしたら
「ウン、いいね~」
と、素敵な笑顔で答えて下さいました。
しょうじゅ祭デビュー

スタッフが皆様の楽しそうな様子をカメラに収めていると、
先の利用者様が声をかけてくださいました。
「写真なんかいいから、すごいご馳走を
一緒に食べようよ」
『すごいご馳走だよ』
嬉しいお誘いに後ろ髪を引かれる思いでしたが、
ここは丁重にお断りし、『お仕事』に集中していました。

第17回しょうじゅ祭では、
日頃の疲れも吹き飛ぶような、キラキラの笑顔を
利用者様から沢山いただきました。

お帰りになる際に
「すごかったよ!ありがとうね。」
との嬉しいお言葉も頂戴いたしました。

最後になりましたが、
関係者様、ボランティア様、
早朝よりご協力いただいた上、
不行き届きの点が多々ございましたこと、
心よりお詫び申し上げます。
そして、本当にありがとうございました。

 

扇子を使った踊り

【美浜】祝☆第46回敬老の会

10月も、早くも半分が過ぎゆこうとしています。
秋も深まり始め、空気が涼しくなってまいりました。

美浜しょうじゅタウンの2つの建物、
しょうじゅレジデンスとしょうじゅ美浜の間には
小ぶりで可愛らしい柿が実っています。
色づきが深まる度に、季節の移り変わりを
見ることができます。

さて、9月の中旬頃の話しになりますが、
敬老の日に、高齢者の皆様の
長寿を祝うイベントが開かれました。

小学生の皆さんが、
楽器などを演奏したり合唱を披露してくれたり、
町内の皆様がフラダンスやオーケストラを
披露して下さいました。
とても豪華なステージに、観客の皆様も
にっこり微笑んで、楽しんでいらっしゃいました。

そんなステージの演目の一つに、
「生き活きリハビリ体操」
がありました。
そのステージに立つのは、当法人の統括リハビリ担当であり、
当法人グループのサイトで毎月1回掲載している
『リハビリコラム』などを手掛けり鳥澤さんでした。
リハビリ体操が始まります

お時間をいただき、
美浜しょうじゅタウンの紹介もさせて頂きました。
しょうじゅタウンのご紹介

リハビリ体操では、まず、
座ったまま手を組んで前に突き出してから、
伸びをするように伸ばします。
腕を上にグーッと伸ばします

そこからゆっくり息を吐きながら
左へ体を傾けていきます。
横にゆっくり傾けます

反対側も同様に行い、
体の側面を伸ばしていきました。

次に、手を前に出しグーパー体操です。
リズムよく、グーパーグーパー♪
手をグーパーグーパー

他にも座ってできる体操を、
皆様そろって、楽しく元気よく行いました。

リハビリ体操には骨折を予防する効果があり、
お出かけが増えるこれからの季節には最適です。
こうした体操を、日常に少しずつ
取り入れられると良いですね。

体操の後は、しょうじゅ美浜のデイサービスにも
よく来て頂いている
「わっぱの会」の皆さんの発表がありました。
わっぱの会の皆さんです

扇子を使った華麗な踊りも披露して頂き、
皆さまうっとりとご鑑賞されていました。
扇子を使った踊り

舞に合わせて、会場の皆様が手拍子すると
会場全体が一緒に盛り上がりました。

地域の皆様のおかげで、とても楽しい敬老会になりました。

美浜しょうじゅタウンは、これからも地域の皆様が
健康で楽しい生活が送れるよう、様々な形で
サポートできればと考えております。

【GL】赤い羽根共同募金のお願い

10月1日から全国一斉に
『赤い羽根共同募金』が始まりました。
募金ポスター

グリーンリーブズ赤枝でも毎年
受付カウンターと職員休憩室に募金箱を設置し、
募金へのご協力をさせていただいております。
受付カウンターに募金箱設置

今年の募金箱のデザインは
薄いピンク地が可愛い
『ドラえもん募金箱』です。
ドラえもん募金箱

募金の7割は、
募金した市町村の高齢者や障がい者の
家事援助や配食・会食サービス、
子育て支援などの草の根的ボランティア活動などに
役立てられています。

募金の3割は、
児童養護施設の遊具や
障がい者施設の福祉車両の整備など、
県内の福祉施設をはじめ、
国内大規模災害時の災害ボランティア活動に
役立てられています。
赤い羽根

今まで使い道など、
ぼんやりとしか意識していませんでしたが、
目的を知ることによって募金への意識は
変わってくるような気がします。

ほんの少しの協力でも
支えあう、助け合う、
そんなみなさまの優しい気持ちによって、
地域社会への貢献や手助けにつながっていきます。
募金箱と赤い羽根

皆様のご協力をお願い致します。

【大和】のんライブ!魅惑のギター演奏

しょうじゅの里大和で実施しているお誕生日会の日に、
ギター弾き語りの「のん」さんにお越しいただき、
「のんライブ」を開催しました。
のんライブの様子

「のん」さんは、
大和市民活動センターに登録されているボランティアの方で、
自らのお仕事の傍ら、慰問活動を行われている方です。

「のん」さんは、とても優しい声で、歌唱力も抜群!
皆さんも、その心に染み入る歌声に聴き入っていました。

曲目は、「ふるさと」「横浜たそがれ」「銀座の恋の物語」
「東京ナイトクラブ」「高校3年生」「ここに幸あり」
「東京ラプソディ」を披露していただきました。

今回は、2階と3階フロアで、
それぞれに30分ずつ、演奏していただきました。
演目の中に、「ふるさと」など
利用者様がよく歌われている曲が含まれていることもあってか、
皆様、「のん」さんの演奏中は手を叩いて喜ばれていたり、
じっくり聴きこんでいらっしゃいました。
ライブを聴いている利用者様

ギターの弾き語りは、いくつかの楽器との
コラボで演奏される『バンド』にはない魅力が
あるように思えます。
ギターの音をじっくり聴けることに加え、
歌声もしっかり、ダイレクトに伝わってきます。

またその演奏により、弾き手の、
つまり今回は「のん」さんの心や人となりが
伝わってくるように思えました。

たまにはこのように静かにじっくり
音楽に親しむのも良いものです。
ライブを聴いている利用者様

皆様からの感想も、
「歌、うまい!」
「とても上手!」
というものが圧倒的に多かったです。

そして、やはり揚がった声は
「アンコール!」
ライブを聴いている利用者様

残念なことに、スケジュールの都合上、
アンコールはできなかったのですが、
最後に演奏してくれた「東京ラプソディ」のメロディが
丁度テンポが良かったこともあり、
オーラスに相応しい盛り上がりを見せていました。
ライブを聴いている利用者様

利用者様も職員も、魅惑の演奏に沢山魅了され、
「のん」さんの世界観に浸れたような気がしました。

そして、お誕生日会恒例のプレゼントも、
利用者様にお渡ししました。
お誕生日の利用者様
お誕生日の利用者様

「のん」さんのおかげで、
利用者様の笑顔があふれた一日となりました。
のんライブの様子

「是非、またいらしてください」
と、利用者様からも再演リクエストの声があがりました。
職員ともどもお待ちしております。

更新のお知らせ 10月

【鶴見小野】『よくあるご質問』のページを更新しました。

平成30年4月に開所を予定している
社会福祉法人兼愛会『特別養護老人ホーム しょうじゅの里鶴見小野』に
ご興味を持たれた方から、特に多くいただいたご質問を集めたページに
新たな項目を追加しました。
お問合せの際、ご参考になれば幸甚です。

上部メニューバーの『赤枝グループ事業』にマウスをあてると表示される
『社会福祉法人兼愛会』のメニューから
『しょうじゅの里鶴見小野』をクリックして移動するか、
こちらからご覧ください。

【三保】特養施設でのリハビリ奮闘記

しょうじゅの里三保は特別養護老人ホームです。

特別養護老人ホームは、入居者様にとっては
ご自宅と同じ、『生活の場』である為、
少しでも自分でできることを長く続けていけるように
ご本人様やご家族様の意向を伺いながら
『生活リハビリ』という機能訓練を行っています。

今回のブログでは、当法人の統括リハビリテーション担当であり、
毎月17日に掲載される『リハビリコラム』の執筆者である鳥澤先生に、
当施設でのある入居者様との『歩行訓練』の風景と一緒に
『“歩く”という“やりがい”を特養で“いきがい”として感じる』
というテーマで、素敵な記事をいただきました。
鳥澤先生

「もし、あなたが『明日から歩けなくなります。』とか、
『歩くことはもうできなくなります。』と言われたら、
どう感じますか?

しょうじゅの里三保のような特養を筆頭に、
各福祉施設には年齢や疾患により、
歩行機能が衰えている方が多くいらっしゃると思います。

病院や老健施設では病状が回復期に値する人が多く、
リハビリ専門職であるPT(理学療法士)や
OT(作業療法士)等も配置されていますので、
比較的歩行練習を積極的に取り入れる環境にあるかと思います。
杖歩行練習

しかし、特養や有料老人ホーム等、
維持期に値する人が多く入居している施設はいかがでしょうか。

ひと昔前と違い、現在、世の中には
PTやOT、ST(言語聴覚士)というリハビリ専門職が多くなりましたが、
まだまだ維持期の施設には十分配置されていないのが現状です。

当施設におきましても、
180名の入居者様(※特養/170名 短期/10名)がいらっしゃいますが、
PTが1名、OTが1名、計2名の人員配置となっております。

様々なリハビリニード(必要性)がある中、
当然歩行のニードもあります。
杖歩行練習

この記事中に掲載されている写真の方は
当施設に入居されている方で、
年齢は60歳代と比較的若く、
普段は車いすを自操して生活を自立されている方です。
しかし、施設の中は平均年齢が80歳以上の高齢者が多く、
年齢的な背景からも身体精神機能的にも、
なんとなく会話ができないため、
普段は好きな音楽を部屋で聞いたり、
昔の映画をDVDで見たりすることが多くなり、
自然と居室に引きこもる暮らしになっておられました。

昨年11月に私が当施設に赴任して、リハビリ業務にあたったところ、
この方のベッド脇にプラスチック製の装具が
ホコリをかぶって放置されていたことがまず気になりました。

本人に確認してみると、病院にいたころに使っており、
当施設に来てからはしばらく使ってないとのことでした。
せっかく作った自立支援のための装具が、
ホコリをかぶって置いてあるという悲しい現状でした。

なぜこのような状態にあったのか?
それは当施設に当時この入居者に歩いていただくまでの
技術をもった職員がいなかったことが原因でした。

そこで私はまず、身体機能評価を行い、
立つことは手すり等を把持すれば可能であったことや、
バランス機能、筋出力などを総合的に評価したところ、
おそらく将来的には杖歩行ができるレベルになるのでは…
という見解をもちました。
杖歩行練習

その時から、介助下での歩行練習ができるようになることを
まずは目標にしてリハビリに取り組みました。
個別リハビリ 軽体操

当施設は先述したとおり、180名の入居者に対し、
2名のセラピストで対応しているため、
当然個別のリハビリは週に1回程度の頻度となってしまいます。

そこで活きたのが、“生活リハビリ”というケアメソッドです。
個別機能訓練計画書を下に、入居者の生活を通じて、
個別ケアによる自立支援を
介護スタッフや看護師等の多職種でおこないました。

その中で本人に自主トレーニングを行ってもらうことにしました。
そのメニューは次の4つです。

  • ① 装具をつけること。
  • ② 車いすに深く座ること。
  • ③ おじぎをすること。
  • ④ 手すりを使用して立つこと。

以上、たったこれだけのことをお願いしました。
ユニットの介護スタッフには、
この自主トレを時々促すようにお願いしました。
自主トレ指導風景

この体制を持続した結果、3か月から半年の期間で
写真のように杖歩行が可能になりました。
杖歩行練習

身体機能が良くなったことは言うまでもありませんが、
同時に居室にいる時間は短くなり、
性格も明るくなり、
人に話しかける頻度も増し、表情も良くなりました。
歩行練習中休憩時に…

この経験により、“歩く”という“やりがい”を
特養という生活の場で“いきがい”として感じ、
よりいきいきと輝いた暮らしを今も送り続けておられます。

何度もいいますが、個別リハビリは週にたった1回程度です。
自主トレは上記の4点のみです。

しょうじゅの里三保では、『自立支援』の観点から、
これからもその方の意欲を引き出す工夫をスタッフ間で話し合い
イキイキとした生活を過ごしていただけるよう
様々な努力を重ねていきたいと思います。」

鳥澤先生、素敵な記事をありがとうございました。

鳥澤先生の『リハビリブログ』の中には
特養施設における生活リハビリの取り組みについての記事も
多く掲載されています。
介護現場で働いている方々向けの記事もあり、
幅広い方々から好評をいただいております。

右側のカテゴリーメニューの
『リハビリ(機能訓練)』をクリックすると
記事をまとめて読むことができますので
是非併せてご一読ください。

発表スタッフ2

【赤枝病院】全日病大会 in 石川

赤枝病院は、
全日本病院協会、通称「全日病」の会員病院です。
須田院長はその全日病の理事および
神奈川支部の副支部長を務めていらっしゃいます。

全日病では、年に1回学術の研修の場として
『全日病学会』を開催しています。
平成29年度は、9月に石川県にて
「第59回全日本病院学会」が開催されました。
(※全日本病院協会ホームページより一部情報抜粋)

先日も、このブログでその準備の模様をお伝えしましたが、
今回は本番の様子をお伝えしたいと思います。

9月上旬、石川県で行われた全日病大会。
会場の外観

赤枝病院からは須田院長とともに
3名のスタッフが参加しました。
会場入りする須田院長とスタッフ

各自、研究成果をこの場で発表します。

会場はいくつかに分かれており、
タイムテーブルに沿ってシンポジウムやランチョンセミナー、
パネルディスカッション等、様々な発表が行われます。
医療界や経済界など、発表者の顔ぶれも非常に豪華です。

赤枝病院のスタッフも、いよいよ発表です。
事前の院内演題発表で
プレゼンテーションスキルに磨きをかけてきた日々。

実際に発表する姿はとても頼もしく、
準備の成果がしっかりとあらわていたようでした。
発表スタッフ1
発表スタッフ2
発表スタッフ3

こうして、無事に発表は終わりました。

須田院長に今大会の感想を伺ってみました。
「地域医療構想の準備が全国的に進行する中、
地方ごとの特色や
官公立病院の本来あるべき姿を外さないように
見守ることの重要性が印象に残る大会であった。
スタッフの発表はどれも素晴らしく、
積極的に学会自体を盛り上げてくれた。
来年は東京で開催予定である。」

来年の東京大会の活躍の様子も
このブログでお届けしたいと思います。

さて、発表の後は、もちろん、打ち上げ、ですね!
美味しい石川の味覚を存分に味わったそうです。
石川の味覚に舌鼓

忙しい業務の合間をぬって
発表に取り組まれたスタッフの皆さん、
須田院長、本当にお疲れ様でした。

今後も赤枝病院の様々な取り組みを
このブログでご紹介していきます。

【鶴見】ふれあい交流会

しょうじゅの里鶴見は地域に根差した施設を目指して、
地域の皆様と様々な交流をさせて頂いております。

その内の一つとして定期的に行っているのが、
近隣の保育園のお子さんたちとの交流会。
毎回可愛らしい歌や踊りを披露して下さり、
ご利用者様も子供たちの来設を楽しみにされています。

今年は9月の終わりに交流会が開催されました。

子供たちの元気いっぱいの挨拶で交流会がスタート。
小さなお客様の登場に、
ご利用者様のお顔も自然と綻びます。
近隣の保育園の子供たちが遊びに来て下さいました。

まずは子供たちからご利用者様へ歌のプレゼント。
この日の為に練習されたという歌を、
時には振り付で聴かせて下さいました。

「ふるさと」を歌われた時には、
歌詞カードを手に、
ご利用者様も一緒に歌われました。
歌詞カードを手に歌います。

歌のあとは、じゃんけんゲームを行いました。
ステージ上の子供たちとご利用者様とで
じゃんけん勝負です。

「じゃーんけーんぽん!」
じゃんけんゲームで勝負!①

「やった!勝った!」
「あ~負けちゃった…」
じゃんけんゲームで勝負!②

じゃんけんの勝敗に会場中が大盛り上がり。
白熱したバトルが繰り広げられていました。

交流会の後半は、子供たちとご利用者様との
ふれあいの時間が設けられ、
グループに分かれて、
昔懐かしいおもちゃで遊びました。

子供たち手作りの駒。
子供たちの手作りの駒で遊ぶご利用者様。

色とりどりのおはじき。
おはじき遊びの様子。

色んな取り方で楽しむあやとり。
あやとり遊びは、ご利用者様がお手本を見せて下さいました。
あやとり遊びの様子。

最初は緊張されているのか、
表情の硬い子供たちでしたが、
ご利用者様とお話されるうちに、
少しずつ緊張もほぐれ、笑顔が増えていきました。
昔懐かしい遊びを、子供たちと一緒に遊んで、
ご利用者様にも笑顔の花が咲いていました。

交流会の最後には、子供たち全員で踊る
「ソーラン節」を披露して下さいました。

青いハッピに身を包んだ子供たちが
力いっぱい踊ります。
青いハッピに着替えた子供達が、ソーラン節を踊ります。

ご利用者様は手拍子をして子供たちを応援。
子供たちがポーズを取ると、
会場が大きな拍手と歓声に包まれました。

交流会の最後に子供たちから
ご利用者様へプレゼントを頂きました。

小さな折り紙の鶴の付いた手作りお守りです。
子供たちからご利用者様へお守りのプレゼント

「ありがとう」
「上手に折れてるね」

子供たちからの心のこもったプレゼントに、
とても嬉しそうな表情のご利用者様。
お守りは、それぞれお部屋に持ち帰られました。

数日後。ご利用者様の元を訪ねると、
子供たちから送られたお守りが、
お部屋に大事に飾られていました。

「みんな可愛かったね」
「私たちにもあんな時があったのよね…」
と、とてもにこやかにお話されるご利用者様。

短い時間ではありましたが、
子供たちと過ごす時間は、
ご利用者様にとって
癒しのひと時となられたようです。

保育園の皆様、素敵な交流会を有難うございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。